2018年7月6日金曜日

カワサキ ZX12R 初期化メンテナンス 


 Mさんから オークションで手に入れたというZX12Rのメンテナンスを依頼されました。
購入後一度も乗らずにトラックで搬入。 先ずは一通り見てほしいとの事。




 先ずは、押したり引いたりサスを動かしたり、エンジンの異音が無いのを確認したらオイル、フィルターを交換します。 
 何か低いな~この12R と思ったらリヤサスのリンクロッドが伸ばされてローダウンされています。 フォークも突き出されていてイメージ的には5センチ以上低い感じです。 これで良いのか、対策が必要なのか解らないのですが オーナーさんもこれくらいの車高が都合が良いという事で(オイル漏れも無いので)今回は手を付けず様子を見る事に。 



 先ずはウインカー修理です。 このタイプのウインカーの特徴? この樹脂日本製?と聞きたくなる台座部分です。 カウルを外すのが面倒だったんでしょうね~ スポンジ巻いて誤魔化して有りました。



 こちらの樹脂類もくたびれています。 どちらもカッサカサ!
よく考えたら、最終型でも13~4年位経ってますから ある意味こんなもんなんでしょうか? 



 高い物ではないので、交換します。 ハーネス、カプラー類は問題無いので 樹脂の材質は少し怪しい?  アンダーカウル内は洗剤でゴシゴシ!



 クーラントを抜いてラジエターを洗浄したので、キャップも交換しておきます。 


 クラッチレバーはちょっと傷が入っていますが、曲がりだけ修正。 ワイヤーを点検、給油。 グリップはグズグズになっていてカッコ悪いので純正に交換。


 アクセル側も交換しつつ,ワイヤーを点検。 色の抜けたバーエンドは みすぼらしいし振動も出るので ここも純正の重い物に交換。


 カウル、タンクカバーも外したので、エアクリーナーエレメントをDNA製 に変更。


 こういう時じゃないとかなり面倒なプラグも交換します。 外してみると最近交換されて居るようですが焼けの状態が良くない。ですがそれよりワッシャーが潰れていない所に注目! こういう車輌は正直多いです。 でも、”点火栓” プラグなので、きちんとクラッシュワッシャーを潰さないと圧縮が逃げます→調子が出ないです。下手したらエンジン壊れます。 
 プラグの箱に締め込み方が書いてありますから、ネジ部にオイルを塗って とかそういう事は後でもいいから ちゃんと締めこむのが先決です。


 次は駆動系。  ドロドロ だったチェーン、スプロケットは綺麗に洗浄、給油。 
パンパンだった張りも左右を測って調整。 周辺もきれいにね!


 10年前の製造日付だった前後タイヤをブリヂストン S21 に交換。 リヤタイヤは200/50から190にしました。
ホイールベアリングは問題無し。 ディスクローターも 振れ、減り共問題無し。
 キャリパーを前後共洗浄、ピストンもモミモミしておきます。 純正パッドの残りも問題無し、フルードを交換。これで効かないと言われたら色々考えましょう。 


 何故か?チェンジペダルの先端部分が赤い物になっていました。前オーナーさんはグリップ、バーエンドに合わせていたのでしょうか?


 擦り減ったステップラバーと共に交換しました。 見栄え 感触、どちらも向上。



 最後にシート取り付け部分に入っていなかったカラーを入れて完成です。 これが入っていないとガタガタするし、樹脂部分が潰れますからね。


 これで完了。 付いていなかったビス類も全て取り付け。 インナーパネルの一部が手に入らなかったのが残念ですが、それ以外は綺麗で程度の良いカワサキZX12Rとなりました。 この状態を基準に今後色々対応していこうと思っています。 

 心配はリヤサスですね~ リンクロッドを伸ばしているので、かなり柔らかくなっていますからスピードを出すのは注意が必要です。 ですが、オーナーさんの体格がこれ以上の車高では足が付かないので 今後リンクロッドをノーマルに戻して全長の短いサスを作るか、ロッドはこのままでスプリングレートを上げたサスペンションにする という事も考え無いといけないかもしれませんね。←どちらの対応もお任せください!

 
 横浜で カワサキ Zシリーズ、HDスポーツスターをメインに 修理、メンテナンス、レストア、モディファイ、チューニング、オリジナル部品製作販売を行っております。車両販売も行っておりますので、欲しい車両がある方は是非お問合せ下さい。

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