2021年9月15日水曜日

 カワサキZ1100GP 販売車輌のご紹介.   2022年1月15日ご成約いただきました。

 

 販売車輌として紹介させていただいたカワサキZ1100GPですが、ご成約いただきました。追加作業のご注文もいただいたので、かなり違った車両に変身して納車となります。      ご覧いただき有難うございました。


 この車両は前オーナーが20年以上前から持っていた車輌をベースに15年程前?に制作した車両で、そのリニューアルバージョンとなります。 制作当時エンジンフルオーバーホール、フレーム修正、補強、パウダーコートを行い 43φフォークで17インチホイールという仕様でしたが、今回18インチで構築し直し、エンジンも不安なく長期に渡って乗れる様 シリンダーヘッドの初期化を行いました。

 元々Z1100GPはインジェクションで、フォークにエア加圧の為の分岐バルブが付いていたり、バッテリーが巨大だったり、配線がかなり余ったり と面倒な部分が多々有り それを直すのが手間がかかるという事が敬遠されて 他の車両と比べて値段が安いという状態が続いています。 

 ですが、それらの内容がクリアされていれば、フレーム番号と、メーターを見ない限り 私でもパッと見た目で判断は中々難しい! Z1000J系よりもトルクが有る。 ましてや、改造してしまえばデメリット的な所は全て無くせますから、当店ではベース車両としてよく使っています。 この車両もそうした中の1台です。


 今回のリニューアルに当たって、エンジンは以前のオーバーホール後14000キロしか使っていなかったので、シリンダー迄外して、サッとホーニングしてWISECO74mmのピストンリングを交換。 
 
 前回予算の都合で直しきれていなかったシリンダーヘッドは、バルブガイド、シートリング、バルブを入れ替え シリンダーとの当たり面は研磨。 

 シートリング入れ替えで シムは厚さ3.00前後が組めるバルブ突き出し量で組んでありますから、今後最低2度はバルブシートカットする事が出来ますので、これからたくさんの距離を乗りたいという方も 次回のオーバーホールで凄い金額が掛かることは無いでしょう。

 また、カムシャフトはZ1系車両のノーマルカムが、アジャスタブルカムスプロケットで組んで有る為 今後ハイカムを組む際もZ1系ハイカムを組み込むことが出来ます。(現在はJ/R系ハイカムは販売されていません)もちろん現状でバルブタイミングも取り直して有ります。

 同時にポート加工、研磨を行いインシュレーターはゼファー用を組み合わせて段差が出来ない様にしてあります。正直 このヘッド全体の作業だけでも相当な金額が掛かっています!    

 話はそれますが、最近持ち込まれる車両のエンジンが酷い物が多く、修理さえできないヘッドが出てきています。 スリーブが動くシリンダー、ベアリングが逝ってるクランク、抜けまくるミッション他 これらの状態も当たり前のようになってきていますが、そういうエンジンは 修理ですごい金額となりますので車両購入の際は気を付けた方が良いと思います。

 キャブはFCR37φ 今回 DNA製 コニカルフィルターも取り付けました。 というのも、暫くは自分で乗ってオイル漏れなど悪い所出しを済ませてしまおうと思って車検を取ったから。(というか乗りたかったというのが本音ですが(笑)) 今朝早速乗ってきましたが いや~ いいですよコレ!


 Z1100GP寄メーターはデジタルで燃料計、サイドスタンド、バッテリー、オイルレベルのワーニングが付いていますが、この車両はZ1000Rのメインハーネスに交換しているので、燃料計だけ生かし、他はキャンセルして反応しない様加工。 重要なオイルプレーシャーインジケーター(なんで純正で付けなかったのか謎ですが)を別に後付けして有ります。
 ステムはZ1000R用。もちろんステムベアリングも交換済です。


 カウルを取り付ける為のブラケットは下側の部分は在庫有ったのですが、上用が無かった為 得意の鈑金でアルミ部材から1品製作しました。 因みにライトステーはちゃんと純正を使用しています。


 フロントフォークはZ1000R用。 インナーチューブは純正品を再メッキ。 アウターは再塗装。 つまりは錆無し オーバーホール済で、フォークスプリングも交換してあります。     

 ホイールはスズキGSX-R1100 88年型用を使用。これで、フロント2.75-18になります。ディスクローターは以前BITO R&Dで販売していた 米国KOSMAN製320φ鋳鉄ローター。

 キャリパーはAP製CP2696。ブレーキパッドはFERODO製CPパッドの新品を組んだので 当たりが出たら とても良い効きとフィーリングになると思います。

 リアはオーリンズ製をオーバーホールしました。 スイングアームは以前のオーナー時に加工したZEP750パウダーコート仕上げ。

 ホイールはフロント同車用で4.5-18 前後共ホイールベアリング交換済みです。

 タイヤは現在1押しの ブリヂストンT32 160/60-18となります。 今朝乗ってきたので白い文字は消えていますが、2021年34週目製造の出来立てホヤホヤ タイヤです。


 マフラーは当店オリジナルのメガホンタイプですが、別注のショートメガホンとなります。 ステンレス製を塗装しているので、制作時の塗装のままですが錆も出ていません。また、差し込みタイプのエキパイなので、スプリングを外すとエキパイが ごっそり外せます。
 
 このマフラーを販売始めた25年前は 何処もこの様なマフラーを売っていなくて非常に喜ばれましたし、色々パクられました(笑) (現在も時折限定数で製作しています)

 オイルクーラーは サークスピード製。EARL'S製ホースを上回ししています

 シートはいわゆる S1 タイプと言われる表皮に張り替えています。 


 外装に関しましては、カウルに穴が開いている、タンクに小傷、癖の強いカラーリング等なので 塗り替えを前提の値段としております。 お好きな色をご指定下さい。 このままのカラーリングで宜しければ、値引きいたします。

 電気系に関しましては、メインハーネス(Z1000R)レギュレーター、が交換してあり 点火は DYNA2000i 今まで壊れず来ていますので、これからも問題起きないと思いますし この後数百キロは乗るつもりですから、現状確認も出来ます。 チェーンはDID製530.スプロケットはサンスター製となります。

 既に Z にお乗りの方はお判りになると思いますが、Z1100GPの弱点?は 修正、改良済です。 というよりZ系の 現状車を買ったら行わなければならない作業 ”以上” の内容で製作していますので、この後数万キロは何の不安も無く乗ることが出来る車両となっております。

 現在は慣らしが済んでおりませんから まだ回せませんが、キャブのセッティング、サスのセッティングも 済ませた状態でのお渡しとなります。

 また、中古のDAYMAG 同サイズ、AP 4ポットキャリパー等も御座いますので追加での仕様変更もご相談下さい。 

ご興味のある方は 是非 お越しのうえ御覧になってください。 宜しくお願いいたします。


 横浜で カワサキ Zシリーズ、HDスポーツスターをメインに修理、メンテナンス、レストア、モディファイ、チューニング、オリジナル部品製作販売を行っております。

 2019年にフレーム修正機を導入いたしました。是非ご活用ください。

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               http://www.xtension-mc.com