2023年1月1日日曜日


 

        明けましておめでとうございます

   本年も変わらぬご利用の程 よろしくお願いいたします。

2022年12月6日火曜日

SHORAI バッテリー 何と11年持ちました。

 


 「先日まで絶好調だったんですが、今日乗ろうと思ったらエンジンがかからずバッテリーを充電してエンジンを掛けても吹けないんですよ~ どこか壊れましたかね~?」 と電話をしてきたN君。 

 こういう時 皆さん色々考えすぎて ちょいパニック で色々言ってくるのですが、話を聞いていると単にバッテリーが怪しい。 何にせよ乗れなければ レッカーで運んでくる様話を終わらせ、運ばれてきた車両をチェックすると案の定バッテリーがおかしい。 

 これ 何時取り付けたんだっけ? と電話すると「11年前ですよ」と軽い返事(笑)それは長持ちしたね~ SHORAI最強だね~ と大笑い。


 早速注文して取り付け。 何事もなかったかのようにエンジンが掛かって吹けも良い! 11年持てば今までで最長では?と思ったら そのころ交換した車両がまだ何台かいた気がする。 恐るべし!SHORAI バッテリー!

 取り付けに当たっては、今まで付いていたバッテリーが壊れる前に 既定の電圧が出ているか確認しておくことが重要。 13.5V以上14.5V以下が長持ちの絶対条件。 これがクリアできなければ、ステーターコイルがダメか、レギュレーターがダメか、配線古くて抵抗が増えているか、ここいら辺が怪しい。40年以上前の配線なら問答無用で電装一新しましょう。

 もし以前使っていたバッテリが膨らんでいたというのなら電圧過多なので、リチウムバッテリーは一撃で壊れます。要注意! 背面ジェネレーターの車両は特に注意です!(以前15.8Vというのを見たことあります)こちらも要修理。

 これらの事をクリアしている車両だと 11年 30.000km 使えたのですから(置いているときに充電は不要)コストパフォーマンス良いと思いますよ~ 無茶苦茶軽いし!

 電装系のリニューアル、SHORAI バッテリーの取り付け承っております。お問い合わせください。

   横浜で カワサキ Zシリーズ、HDスポーツスターをメインに修理、メンテナンス、レストア、モディファイ、チューニング、オリジナル部品製作販売を行っております。


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2022年2月5日土曜日

YさんのカワサキGPZ1100 車体編 完成です。

 

 かなり時間が空いてしまいましたが、車体編です。 カワサキGPZ1100のエンジンオーバーホールから 全面レストアに変更したYさん。 自分が不満に思っている部分は全て直したいとの事で、それこそホントに全てに手を入れました。


 フレーム修正は以前行っていますが、分解ついでに再度確認後 巨大バッテリーやエアクリーナボックスのスペースを有効利用できる様 フレームを加工します。



 フレーム加工後 塗装に出しますが、その際塗装できるものは全て塗装し直しました。



 ステップ周りも全て塗装。(ブレーキペダルもこの後塗装しました。)ゴム類も磨き上げたので仕上がりは最高です。


 リアディスクローターは以前PMCで販売していた250φ S1タイプアウターを使用。ホイールベアリングは全て交換です。


 今回フロントフォークをZ1100R改に変更して、トリプルツリーを以前販売していた当店オリジナル オフセット40mmに交換した為、メーターのブラケットを新作。インジケーターランプも小型の物に変更しました。(制作中画像。)


 塗装が終わり、エンジンを載せてから、メインハーネス(3年前に交換してありました)から不要な部分を間引き、使用していないカプラー類を外し不要なトラブルを避けます。 


 まだ部品が有ったヒューズやリレーのケースも交換。 ハンドルスイッチ、メインキー、スターターリレー、セルモーター、レギュレーター、ステーターコイル、ウインカー類も交換 と電装系も殆ど新品です。 勿論バッテリーはSHORAI。 今回は18Aを搭載しました。


 外装は純正カラーの白に変更。 テールカウルのステッカーは新造しました。 コレ塗装でやると違和感が出るんですよ。  タンデムバーやサイドグリップも勿論塗装。


 見えないですが、カウリングのブラケット、インナーパネル、メーターケース、インジケーターケースも塗装。 フォークをZ1100Rに変えたので、プリロードアジャスターを付けられる様になりました。 コレ有る無しではセッティングの手間が違います!


 ステアリングステム交換と共に、以前は2本出し仕様で気に入らなかったブレーキホースも作り直して分岐を取り付け バランス良く美しく♡取り回し。


 オイルクーラーもブラケットから制作。 小型化、ホースを#6にして街乗りでの油圧確保。 冬に納車なのでコアガードをカーボンで製作。


 フロントブレーキディスクローターは当店オリジナルの296φスリットローター。キャリパー、マスターシリンダーはブレンボです。キャリパーサポートは単品制作です。
 
 当店のオリジナルディスクローターは何故296φなのかよく聞かれるのですが、答えは簡単! 小さい方が軽いのでハンドリングが良い。 キャリパー、パッド、マスターシリンダーの性能が良ければ効きに何の問題も無い。というか凄くよく効く。  いわゆるパニックブレーキ時に握りゴケにならないようにコントロールしやすい。 という 私なりの考えからですが、320φがイイという方には 全く強制はしておりません(笑)


 リアキャリパーもブレンボ。マスターはオーバーホール。 スイングアームとリアフェンダーは塗装しました。 ステップが綺麗なのがイイでしょ? マフラーは今回単品製作したチタン ショートメガホンサイレンサータイプ。


 シート下は、お弁当も入っちゃいそうな大容量収納。 レインウエアーも軽く収納できるのでツーリング好きなオーナーさんには喜んでいただけました。


 完成です。 ホーンまで塗装してあるので、何処から見ても新車か それ以上の仕上がりです。 納車後、数回の微調整を行って、現在キャブとサスもご納得いただけた状態となっています。 
 かなりの部分が改良してありますが、綺麗なノーマル車両?としか思えないという事も含め Yさんには非常に気に入っていただけたので、制作者としてもうれしい限りです。
 
 今後も長く乗り続ける事が出来る車両が出来たと思います。 有難うございました。

 横浜で カワサキ Zシリーズ、HDスポーツスターをメインに修理、メンテナンス、レストア、モディファイ、チューニング、オリジナル部品製作販売を行っております。

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2021年12月19日日曜日

YさんのカワサキGPZ1100  エンジン編その2 エンジンオーバーホール



 酷い状態だったヘッドを徹底洗浄して(そうするとと画像の様に塗装も落ちてしまいます)燃焼室を磨いてからバルブガイドを抜き、新たにベリリウムで製作。シートリングも作り変えて、新品バルブで突き出し量をそろえてシートカット。 シリンダーとの当たり面研磨も済ませたので 塗装に出します。


 クランクケース、シリンダー、ヘッドの塗装を済ませました。クランク共々 確認しながら何度も洗浄します。



 ミッションは、以前から時折ギヤ抜けを起こしていた為、数年前から新品ギヤを集めていたので、ダメなギヤは全て入れ替えました。




 角が丸まってしまっているのが解りますか? これらを交換してしまいます。




 これで、ギヤの問題は無くなりました。







 勿論シフトフォーク、ドラム、スプリング類も全て交換。 
今はミッションの新品部品入手はかなり難しいでしょうから 早めに収集しておいて良かったですね~。



 テーパー部分の修正研磨、芯出しを済ませたクランクを組み込み 組み立て開始。




 組み立てに使うボルト、ダンパーも もちろん新品を揃えました。 



 ヘッドはバルブすり合わせを行ったら 組み立ててシム調整も終わらせます。 タペット、メタル、ダウエルピン、ボルトも全て新品に交換。 ネジ部はヘリサートを入れて抜け防止。


 先行して組み立てていたフレームにクランクケースを積んでからシリンダーを組み、ヘッドを載せます。 ピストンはこちらも以前購入しておいた純正0.5mmオーバーサイズを使用。 純正ピストン、リングも今となっては手に入りません。


 マグネットローター、ワンウエイ、ギヤ他手に入るものは全て交換しました。 
Yさんは今回新車状態を目指したいとの事だったので、贅沢ですが一番確実な方法です。
 
 今回のエンジンは 以前から部品を集めていた為 全て純正部品、完全オリジナルで組み立てる事が出来ました。 当店で組むZX1100Aのエンジンも 今後ここまでオリジナルでは組めません。 もうGPZ系のストック部品も余り有りませんからね~。
 改めて乗ると新品状態のノーマルエンジンはいいですね~ オーナーさんも喜んでくれています。   次は車体編です! 


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 2019年にフレーム修正機を導入いたしました。是非ご活用ください。

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2021年10月13日水曜日

YさんのカワサキGPZ1100 エンジン編 その1 分解

 

 2021年1月に完成した Yさんの カワサキGPZ1100。 

 元々は8年ほど前? 他店で購入したけど 「何が変なのか?解らないけど 乗りずらい!」という事でご来店いただいてからのお客様。


 今回 外装色も変更したのですが、元々は普通に?赤いGPZで、何回かに分けて サスのセッティングとキャブセッティングを順番に行いました。 ですが 最初の頃からヘッドとシリンダーの間からオイルが滲んでいて、確か購入店に修理にも入れていた様な記憶が? 定かではないですけどね。何年か乗ってそれがどんどん酷くなってきて 「我慢できない!」という事でエンジンオーバーホールを、同時に足回りのグレードアップ依頼をいただきました。


 パッと見 ダイマグ付けてオイルクーラーを交換した位に見えていた車輌ですが、フレーム修正、リヤサス(盛大にセッティング変更)フォークスプリング交換してセッティング、キャブもフィルターを付けてセッティング。 体重軽めな Yさん向けの車体設定に修正したので「乗りやすい!」 との太鼓判をいただいていたのですが、 エンジンは、、、お初!


 シリンダーヘッドを外しました。ん?


 固まったシール材がオイルラインのスタッドに輪ゴムの様に引っ掛かってます。
今はここに引っ掛かってますが、それまではオイルラインを塞いでいたという事なんですよね。


 当然の事ながら全体にシール材が塗ったくって有ります。


 切っちゃったOリングをシール材てんこ盛りで誤魔化そうとしています。 こういうのを見ると なんで替えないんだろう? って素朴に思います。 溝にもシール材が入っているので明らかにヘッドを外して作業していますから。


 

 ヘッドを外してシール材が塗ってあるエンジンは、何処も彼処も もれなく塗りたくって有ります。



 ヘッドはどうでしょう?


 メタルくらい ちゃんと組んで欲しいですね~ ヘッド側も変形してますよ!



 こういうエンジンで時々見られるのが、ちょっとしたポート研磨的な事がやって有るという事。 それもインテークのバルブ周辺だけ。 何だろう?オーナーにアピールですかね?


 取り出したクランクは 以前マグネットローターが回ってしまって付けた傷をTIG溶接で盛っているようです。 このままでは後で何が起きるか解らないので研磨(勿論 機械加工です)に出してから芯出しします。マグネットローターも交換します。
 *最近気づいたのですが もうローター無いんですね!替えておいてよかった! 
 
 ここ最近の中古車買って クランクのテーパーがグチャグチャだった人 どうするんでしょうね? 酷いのは研磨してもダメだし ローター無いし!
 
 話はそれますが、エンジンオーバーホール時にきちんとした作業をさせてもらえるかどうかは オーナーさん次第な所が有ります。 
 昔はみんな若かったし、見込み金額言っちゃってるけど 開けたら 「え~!!ここ壊れてるじゃん!!」そうなると 「予算出ちゃうから払えない!」 だったら直せないって話なんですけど、予算が足りない方はエンジン以外でやろうとしていた事を諦めてもらって 全部直す方向で話を纏めるか、それが出来なければヘッドの仕上げをあきらめてもらうのが定番でした。 後ですぐに外せますからね。 ヘッドだけ後で直しましょうって話です。
 
 でも 最近はそういう方って居ないですね。 分解してからのキッチリ見積もりだし、皆さん 掛かる費用も想像できる様で 「キッチリ直してください! これで最後だから!」って 皆さんそれなりの年齢ですから無駄な時間使ってる場合じゃないんですね(笑)

 その2に続く

 横浜で カワサキ Zシリーズ、HDスポーツスターをメインに修理、メンテナンス、レストア、モディファイ、チューニング、オリジナル部品製作販売を行っております。
 2019年にフレーム修正機を導入いたしました。是非ご活用ください。

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