その2の続きです。
リコイルでカムホルダーのネジ部を修理した後はバルブシートカット、擦り合わせです。
バルブシートカット後の擦り合わせには こういうタコ棒とバルブラッパーという道具を使用します。
擦り合わせを終えて洗いました。シートリングとポートの段差はスムーズにしてあります。
ヘッドの組み立てです。 バルブスプリングはもちろん新品。
ちなみに組み立て時に使うペーパーは1枚200円くらいする埃の出ないものを使っています。 勿体ないので切って半分づつ使っています(笑)1台の組み立てに使うのは400円分!
ピストンはそのまま使う予定だったのですが、シリンダーを外してみるとスリーブ下部にピストンリングで出来た段付きが盛大に付いていて そのまま使えず。でもオーバーサイズは既に存在せず!という事でボーリングしてWISECOを使う事になりました。 ピストンはエッジを丸めておきます。
どんどん組み立てます。
カムシャフトのジャーナル部分です。 最近開けたエンジンでここが傷付いていない物はほとんど見たことが無いです。 タペットも2個交換しました。 原因は分かっているんですけどね。
今回予算がピストンの交換 他で既にかなり超過しているのでカムはそのまま使用しました。 予算が出来たらメタルと同時に交換すれば良いと思います。
スターターのワンウエイには 入っているはずのシム、スペーサー?が入っていませんでした。 マグネットローターがZ1000R用に代わっていたので、以前の修理で入れ忘れられたのでしょう。 少し傷が入っています。 部品は残念ながらもう有りません。
ローラーやスプリングは新品に。
オイルパンを付けてドレンをねじ込んだら 抜けてしまいました。 今迄30年以上締め過ぎで来ていたんでしょう。 再度取り外して
ここにもリコイルを入れます。
エンジンが完成しました。 マフラーもリペイント。エンジンマフラーが綺麗になると全体が綺麗に見えてきますね。 オイルクーラーホースの取り回しが 好みでは無かったのでオイルクーラーステーを作り直して純正のように取り回しました。 これでスッキリ!
タンクを載せる前に、ガソリンが滲んでいたフューエルコックをオーバーホール。
今迄1度もオーバーホールしていないようです。
コックを奇麗にしたついでに、新品がまだ有ったフューエルセンサーも交換しました。 もちろんキャブもオーバーホール。 これで燃料系に心配な所は無くなりました。
納車です。 新オーナーのSさん、大変喜んでくれました。(お待たせしました!)
Sさんちょろっと一回りしてきて開口1番 「こんなに普通に乗れるんですか?」 今迄沢山の種類のオートバイに乗り継いでいるSさんですから 乗りやすさの基準点をお持ちの様で、今迄乗った事のあるZ系はどれも癖が有ったそうです。 この車両は普通に?乗れるのを確認してありましたから(リヤのホワイトパワーは抜け気味ですけどね)そのままで乗っていただく事にしました。 後々足周りも交換してみたい(これも理由の一つ)キャブも交換してみたいと色々野望は有る様ですが、まずは人もエンジンも慣らし運転を済ませて徐々に変化させていくのが良いかと思います。 楽しんで乗ってください!
最近 販売用の カワサキZ1100Rがまた1台入荷しまた。 近々各部の点検を始めます。今は お受けしている仕事が 多数依頼されている車検整備で盛大に遅れていますので、ちょっと先になるかもしれませんが、詳細がはっきりしましたらブログに載せますので 宜しくお願いいたします。 カワサキZ1100Rを探している方はご期待ください。
横浜で カワサキ Zシリーズ、HDスポーツスター、ビューエル(パイプフレーム)をメインに 修理、メンテナンス、レストア、モディファイ、チューニング、オリジナル部品製作販売を行っております。新店舗では車両販売も行っておりますので、欲しい車両がある方は是非お問合せ下さい。
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